【検討したい商品の比較(実践編)】 投資信託・ETF・株、どれが向いている?

NISA・iDeCo・積立投資
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投資をこれから始める人にとって、
「投資信託・ETF・株、どれを選べばいいの?」という疑問は必ず通る道だと思います。

先に結論をお伝えします。

インデックス型の投資信託1つを選んで積立を始めれば十分です。

色々と調べ始めると、情報が多すぎて迷い、結局行動できなくなる。
これが一番もったいないのです。
まずは王道のインデックス投信を1本選び、毎月コツコツ積み立てる。
これが長期投資でいちばんうまくいく方法です。

ここからは、その理由と判断基準、選ぶポイント、具体的な商品例まで、丁寧に解説していきます。


比較① 投資信託 vs ETF vs 株

まず、この3つは「どれが優れているか」ではなく、そもそも目的が違います。

項目投資信託ETF株(個別株)
中身分散された詰め合わせセット(複数の株式や債券など)市場で売買できる投資信託(特定の指数などに連動)1社に集中(特定の企業の所有権)
向いてる人初心者・コツコツ投資をしたい人、プロにお任せしたい人手動売買したい中級者、分散と市場価格での売買のメリットが欲しい人企業分析したい人、高いリターンを狙いたい人
積立可能ほぼ可能(自動積立サービスが一般的)不可(証券会社によるが基本は手動売買)不可(基本は手動売買)
リスク低〜中(分散されているため)(市場価格で変動し、対象指数による)(企業業績や市場環境の影響を直接受けるため)
目的長期資産形成、手間をかけずに分散投資したいタイミング重視、特定の市場やテーマに分散投資したい成長銘柄狙い、事業成長によるキャピタルゲインを狙いたい

★各商品の簡単な補足

  • 投資信託: 投資家から集めたお金をプロが運用し、その成果を分配する仕組みです。自動積立が容易で、少額からでも分散投資が可能です。
  • ETF (上場投資信託): 投資信託の一種ですが、証券取引所に上場しており、株式と同じようにリアルタイムで売買できます。そのため、価格は市場の需給によって変動します。
  • 株 (個別株): 特定の企業の株式を購入することです。高いリターンが期待できる反面、その企業の業績が悪化すると大きな損失を被るリスクもあります。

初心者に投資信託が向いている理由

  • 自動積立ができる → ほったらかしにできる
  • 少額で分散投資できる
  • 手数料が安い商品が多い
  • 時間を味方にできる(長期で複利効果)

ETFや株は悪いわけではありませんが、
初めての人がいきなり触ると、タイミングで迷ったり、メンタルに振り回されたりします。
まずは投信で土台をつくり、余裕が出てから広げればいいのです。


比較② インデックス vs アクティブ

次に、投資信託を選ぶ際に必ず出てくるのがこの2種類。

投資信託の運用方法別比較表

項目インデックス型アクティブ型
種類市場平均に連動する投資市場平均以上の成績を目指す投資
内容日経平均やS&P500などの特定の指数と同じ動きになるように運用する独自の調査や分析に基づき、割安な銘柄や成長株を選んで運用する
メリット手数料が安い、市場平均に連動するため安定性が高い、長期運用に向く高リターンを狙える可能性がある、市場が低迷していても利益を出せる可能性がある
デメリット市場平均以上のリターンは期待できず、大きく勝つことは難しい手数料が高い、運用成績がプロの腕に左右され当たり外れが大きい

★ 補足

  • インデックス型: 効率的な市場では、プロでも市場平均を上回るのは難しい、という考え方に基づいています。長期・積立投資のメインとして選ばれることが多いです。
  • アクティブ型: ファンドマネージャーの腕と判断が重要になります。大きなリターンを狙える可能性がありますが、その分コストも高く、運用が失敗すると市場平均を下回るリスクもあります。

初心者はインデックスを選ぶのが鉄板です。
理由はシンプルで、

  • 長期で見ると多くのアクティブは市場平均に勝てない
  • 手数料の差が積み上がるとリターンに大きな差が出る

大きく勝つことより、確実に勝ち続けることの方が大事です。


実際に選ぶときに見るべきポイント

商品名や人気だけで選ぶと失敗します。
以下の4つを見るだけで、選択の精度が一気に上がります。

① 信託報酬(手数料)

  • 小さければ小さいほど良い
  • 目安:0.2%以下は優秀、0.1%以下は超優秀

② 純資産総額

  • 残高が大きい=多くの人に選ばれている
  • 目安:1,000億円以上なら安心
     ※小さすぎると繰上げ償還のリスクあり

③ 運用会社の信頼性

  • 三菱UFJアセット、楽天、SBI などの大手は安心感あり

④ どの指数に連動しているか

例:S&P500、全世界株式、NASDAQ100など
何に投資しているかを必ず確認しましょう。


具体例:初心者向けの王道3選

迷ったら、この中から1つ選べばいいと思います。

代表的なインデックス型投資信託

商品名種類内容
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)インデックス型世界中の株式市場に、時価総額に応じてまるごと分散投資する。最も無難で、これ一つで世界経済全体への投資が可能です。
eMAXIS Slim S&P500インデックス型アメリカの主要企業500社で構成されるS&P500指数に連動する。アメリカ経済の成長を背景に、高い人気があります。
楽天・全米株式インデックス・ファンドインデックス型米国株式市場全体(大型株から小型株まで約4,000銘柄)に広く投資する。S&P500よりもカバー範囲が広いことが特徴です。

★ ポイント

これらの商品は、いずれも低コストが魅力の「eMAXIS Slim」や「楽天」といったシリーズのインデックス型投資信託であり、長期的な資産形成の軸として非常に人気が高いです。

  • 「全世界株式」は、特定の国に偏らず、世界全体の成長を取り込みたい人に向いています。
  • 「S&P500」「全米株式」は、今後もアメリカが世界経済の中心として成長を続けると考える人に向いています。

どれも長期の積立に向いており、信託報酬が非常に低い商品です。


よくある失敗例

  • 「人気」「ランキング上位」だけで選ぶ
  • 個別株に手を出して大きく負ける
  • SNSの情報だけで乗り換えを繰り返す
  • 積立設定したのにすぐ結果を求める

投資は短距離走ではなく、フルマラソンです。
数ヶ月で増えた減ったと騒ぐ必要はありません。
積立は「淡々と続ける」が勝ちやすい方法なのです。


今日できる具体的なステップ

ここまで読んだなら、行動しなければ意味がありません。

明日からじゃなく、今日やること

  1. NISA口座にログイン(口座開設手順はこちら)
  2. 上の3つから1つ選ぶ(迷ったらオルカンでOK)
  3. 毎月の積立設定をする(例:月1〜3万円)
  4. 余計な情報は見ない

はい、これだけです。
悩んでいる時間が一番損。
投資は、早く始めた人から勝っていきます。


おわりに

インデックス投資は派手ではありません。
しかし、長期で最も再現性があり、多くの投資家が支持してきた王道の方法です。

今日の行動が、5年後・10年後の資産と人生を変えます。

今すぐ積立設定してきてください。

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